銀河の音を響かせる

2009年05月27日 01:39

スペクトルの月25日 (G5/26) KIN203 青い銀河の夜(by D)
 
近所の書店で「古代マヤ暦・・・占い」なる新刊本を見つけてパラパラとめくる。伝統的なマヤ暦の解釈本かと思ったら、またまた「ドリームスペル暦(13の月の暦)」のパクり本と分かってガックリ。どうもタイトルに「古代マヤ暦」という文字を入れたがる人達は、そのルーツを知っていながらウソを書く(大事なところを隠蔽する)クセがあるようだ。
 
暦の初心者クラスではいつも伝えているが、「マヤ暦」と「13の月の暦」は別物である。「銀河の音」という用語も、260日の日付に通しナンバーをつけてKIN○○と表記するやり方も、古代マヤ暦には存在しない。さらに、今日をKIN203と数え、2013年の7月26日をKIN164と数えるのは、うるう日の処理の仕方から見ても「13の月の暦」そのものでしかない。ツォルキンというシステムは確かにマヤに由来しているが、これらの数え方と日付の呼び名は、「13の月の暦」として新しく提案されたものなのだ。
 
正直に「13の月の暦を、勝手に自分流に解釈しました」と書いているのなら、まだユーザーの混乱も避けられようが(それでも図や用語に対しての著作権上の問題はあるはずだが・・・)、商売の邪魔になるそういう情報は、やはり書けないのだろうか。占いや何かで「あなたはこういうタイプの人です」と言われて一喜一憂する世界から抜け出しましょう、というメッセージを携えて登場した暦を、その大事なポイントを省くどころか、旧態依然とした使い方に湾曲して伝えているのだから性質が悪い。
 
話は変わるが、先週、深夜にある番組を見ようとチャンネルを回していたら、思いがけずアニメの「ゴルゴ13」を目にした。ちょうどオープニングのシーンで「G線上のアリア」がかかり、タイトルも「G線上の狙撃」だったので、思わず引き込まれてつい最後まで観てしまった。最近、青木先生が天真流剣武の演武をされる時に、BGMとして使っておられたので、もともとアンテナは向いていたのだが、このゴルゴとのシンクロもあった事で、Lによるユーチューブでのバイオリン探求が始まった。
 
それで驚いたのがストラディバリウスの音色。その名はよく耳にしていたが、素人がPCのスピーカーで聴いても、はっきりとその違いが分かるくらい別物なのだという事を、初めて体感的に理解したのだった。特に千住真理子さんが所有する「デュランティ」は特別な感じで、何度も聴き入ってしまう魅力がある。千住さんとデュランティの出会い方自体が、その縁の深さを示しているが、おそらく、あれくらいのバイオリンになると、その本質を理解し、ポテンシャルを十分に引き出してくれる演奏者を自ら選ぶのだろう。
 
そう思うと、暦だって、やはり本来の役割を知り、そのポテンシャルを十分に引き出してくれる人々にこそ、使ってもらいたいのではないだろうか。せっかくパソコンを手にしているのに、ゲームしか出来ないと思い込んでいる人を目にしたら、誰でも「勿体無いなー、せめてインターネットくらい使えばいいのに」と思う事だろう。「銀河のマヤ」仕様のツォルキンも、その占い的な解釈に縛られてしまう人達ではなく、用語に与えられている自由度(曖昧さ)を創造的に活用しようとする人々にこそ、本来の美しい「銀河の音」を響かせてくれるのではないかと私は思う。
 
ちなみに、千住さんの銀河のお誕生日はKIN155(12・鷲)。3年前、西安(長安)郊外の草堂寺にあるクマラジーヴァの舎利塔堂に、青木先生の「煩悩即菩提」という書が掲額された記念の日付もKIN155。そして、間もなく第2回目の天真書法塾西安碑林展が、碑林博物館で開催され、草堂寺には自分達の書いた般若心経も奉納される。銀河の夜にデュランティの音色を味わっていると、これら一連の出来事も、何か見えない次元で響き合っているように感じられる。

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