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満月の夜に想う

2011年04月19日 00:43

惑星の月15日 (G4/18) KIN115  青いスペクトルの鷲 (by L)

このひと月の間に、書のオリジナル作品を二点、それぞれ個人の方に納めさせて頂いた。

一点は、初めに依頼ありき。
ある方から制作依頼を頂き、その方の為に誠心誠意を尽くし書かせて頂いた。

自分で自分にOKが出せる一枚を生み出せるまで凄まじい量を書き、
ご依頼主にも喜んで頂けて、私もとても嬉しかった。
このことで全く迷いはない。とても晴れ晴れとした気持ちだ。

もう一点は、初めに作品ありき。
氣がついたら作品ができていた。

書を書いていると、時に「狙ったからといって二度とこうは書けない」という作品が生まれてしまう事がある。
天から降って来た様なその作品を売ろうとは夢にも思わず、将来の個展の為に手元に置いておこうと思っていた。

ところが、ある夜。
とても明晰な夢を観た。

知人が夢に現れ、その作品を欲しいとおっしゃる。(しかも希望の額面までおっしゃって!)
その方とは、実際には一年に一度ほど会うか会わないか。

明くる朝、(ふつうであれば夢で終わらせる話だが)あまりにもリアルだったので、話半分に聞いてもらうよう釘をさしつつ、夢の話を本人に伝えたら、二つ返事で「ぜひ譲って欲しい!!」とのこと。これには私もいささか驚きぼーっとした。

かくして、その作品は、あっという間にお嫁入りしてしまった。
最初から行く先は決まっていたのだろう。かぐや姫を見送るような気持ちだった。



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