パカルの特別な13日とマヤ暦

2016年02月17日 23:45

銀河の月11日(G2/17)KIN60 黄色い銀河の太陽(by D)

今日は、『ドリームスペル(13の月の暦)』のツォルキンでKIN60(8・太陽)。銀河の音「8」が月日で重なる「魔術の亀の日」だった。そして「パカルの特別な13日」。確かに、パカル王の石棺の蓋には「8・太陽」に相当するマヤ暦ツォルキンでの「8アハウ」が刻まれている。しかしながら、これをそのままKIN60と数えてしまったのは、問題があった。
pacal.jpeg ★達人サーファー吉田さん(KIN43)作のレリーフ

順番に整理してみる。まず、巷に広く出回っている「ドリームスペル(13の月の暦)のツォルキン」と、遺跡に残された記録とも整合する「古代マヤのツォルキン」とは、全く別な日付を数えている別な暦である。つまり、この世には、少なくとも2つのバージョンのツォルキンが存在するということだ。

具体的に書けば、今日は、ドリームスペルだとKIN60(8・太陽)で、マヤ暦だと「13ベン」、仮にドリームスペル風に書けば、「13・空歩く者」(KIN13)となる。つまり、二つのツォルキンは、現時点で47日ズレている。このズレは、間もなく訪れるG2/29で変化して46日となる(グレゴリオ暦の事を考慮するかしないかの違いによって)。

13の数字と20の絵文字を組み合わせて260日周期を数えるという仕組みは同じなのに、数えている日付が異なっているから、ややこしくなるのだ。と同時に、「ドリームスペル(13の月の暦)のツォルキン」と「古代マヤのツォルキン」という2つの別な暦を、ホゼ自身が都合よくごちゃ混ぜにしてしまったのが、後に偽マヤ暦団体を幾つも誕生させ、より深い混迷を生み出す遠因にもなったと言える。そこをもう少し追求してみよう。
dreams.jpg ★『ドリームスペル』キット日本語版

8アハウ」が、「古代マヤのツォルキン」でのパカル王の誕生日であるのは、間違いない。しかし、ホゼはこれを「ドリームスペル(13の月の暦)のツォルキン」の計算方法に換算せず、古代マヤの数え方のまま、見かけだけドリームスペル風にして、テレクトノン発表時に「パカルの特別な13日」という形で組み込んでしまったのである。

世界各地の伝統的精神文化を、何でも「時間の法則」(ドリームスペルのカウント方法が土台にある見方)に統合してしまうのは、ホゼの得意とするところで、ある意味一貫性があるのだが、マヤ暦とドリームスペル(13の月の暦)の識別が付かない初心者にとっては、やはり混乱の源となる(識別方法は『マヤのリズム』に整理してある)。

実際、私自身も、2012年にあるきっかけが訪れるまで、16年近くもの長きに渡って、何の疑いも無く「パカル王はKIN60(8・太陽)生まれ」と信じ込んで来た。というより、あまり真面目に検証もせず、なあなあにして来たという方が、より正確かもしれない。

では、今日をKIN60と数えるドリームスペル(13の月の暦)ツォルキンの数え方では、パカル王の誕生キンは、一体何になるのだろうか?私なり色々調べて検証した結果は、KIN190(8・犬)である。その検証プロセスについては『銀河のマヤ、聖なる時の秘密』(ヒカルランド)に述べてあるので、きちんと背景を押さえたい方は、そちらを参照して頂ければと思う。

こうした背景や、グレゴリオ暦との関係性を曖昧にしたまま、「あなたの運命は?」とか「相性は?」とか「潜在意識が○○」「鏡の向こうが××」なんてやっている人々は、まさに砂上の楼閣的な後付け知識を増やしているだけなのだ。ものごとの本質を探究し、自分の間違いや勘違いを正視する勇気を持てる人なら、今すぐには受け入れられなくとも、いずれそう悟る時が来るだろう。

今日をKIN60(8・太陽)と数えながら、それをマヤ暦と呼んでいる人々は、単に勉強不足なだけか、勉強好きでも方向性を間違えて本質から外れ続けている人か、本当はマヤ暦とは違うものだと知っていながらゴマかしている嘘つきか、のいずれかである。今日をKIN60と数えるのは、ドリームスペル(13の月の暦)のツォルキンで、マヤ暦のツォルキンではないのだ。

ウェイブスペル」「銀河の音」「太陽の紋章」などの用語も、全て『ドリームスペル(13の月の暦)』に由来するもので、もともとのマヤ暦には存在しない。殆どの人がネットにアクセス出来る現代、ちょっと調べれば分かるのだが、多くの人はその「ちょっと調べる」という手間を省いてしまう。だからこそ、嘘でも声の大きい者の情報に流されてしまうのだ。

どんな分野でも、大抵ニセモノの方が流行り易く、一気に広がり易いのは、そういう面倒臭さを避ける人々が、「手っ取り早さ(即効性)」や「仮(その場)の安心感、幸福感」を優先して、お手軽簡単な情報を求めるからだろう。昨今は、出版物もそういうものだらけなので、先に識別力を鍛えておかないと、時間と労力とお金を浪費し続けて、「結局、私は一体何をやって来たのだろうか?」という状態に陥りかねない。

という訳で、世間でマヤ暦とかツォルキンカレンダーとか呼ばれているものの殆どは、『ドリームスペル(13の月の暦)』のツォルキンをパクった上で、色々な情報を混ぜこぜにした「偽マヤ暦」なのである。それは、本来のマヤ暦でも、本来のドリームスペル(13の月の暦)でもないのだが、世間には「パチもん」好きな人もいるので、そういうバイブレーションに引き寄せられる人を無理して止めようとは思わない。ただ、どういう背景のものか知って触れるのと、そうでないのとの違いは大きいので、縁ある人に向けて書いておきたいのだ。

尚、偽マヤ暦系の親玉たちは、もちろんネタ元の『ドリームスペル(13の月の暦)』のことも知っているので、講座では予め「色々な流派がある」という言い逃れを口にしてるようである(大枚叩いて講座に通っていた複数の人達から聞いた)。この際、はっきり書いておくが、流派など最初からなく、単にピラミッド型集金システムを作りたい者達が、偽マヤ暦団体をあちこちで乱立させているだけの話なのだ。

最後に、このブログに辿り着いた方は、本来の情報を知る可能性を持つ人々だが、私が書いている事もそのまま鵜呑みにせず、是非、多面的、多角的に検証してみてほしい。その姿勢こそが、銀河知性の贈り物である『ドリームスペル(13の月の暦)』が促しているものだからだ。

コメント

  1. 小野満麿 | URL | rrFnqjIA

    Re:パカルの特別な13日とマヤ暦

    丁寧な解説ありがとうございます。当方が横浜でちょっとだけ暦の話をした時、ありがたいことにこのもう一つのツォルキンの存在と算出のしたかに詳しい人がいて(小原さんとこで勉強したのかな?(^^))、ホゼのツォルキン日付に対して「裏ツォルキン」という表現で、算出してくれて、どの日も2つの解釈ができるということを明白にしてくれました。

    「裏ツォルキン」という表現は半分戯れのネーミングで、片方が表ならもう一つは裏ということで、表裏の表現はリバーシブルなので、愛嬌ということで(^^)。

    ホゼのなしてくれたものでは個人的には「ドリームスペル」(とまあそれから派出した「13の月の暦」の構造)だけに興味を持ち続けておりますが、概して2000年以降のいわゆる「ピラミッド型集金システム」に関しては、私も大いなる不快感を持っております。

    あと、エジプトの太陽暦→ユリウス暦→グレゴリオ暦のメインストリームのなかに、まだまだ明らかになっていない暦の、そして世界観の秘密の数々も無視できないと考え直しております。

    暦は決して唯一のものだけをつかっていては一つの世界観にはまり込んでしまって外が見えないままなので、複数の暦を使うということは実に良いことだと思っていますが、ツォルキンの日付解釈が少なくともゲームの「ドリームスペル」と伝統的なツォルキン日付の2つを意識しながら(そしてもちろんグレゴリオ暦や太陰暦なども)時を刻むとき、ツォルキンの構造そのものの重要さにもむ思い至りますよね。

    これからも「マヤの暦」とそのほかの「世界の暦」、マヤの世界観と他の様々な世界観を合わせ見ることで、より広い視野を(まあ混乱することもありますが…笑)得ていこうと思います。

    明確で正確な説明をありがとうございました。

  2. 小原大典 | URL | -

    Re:パカルの特別な13日とマヤ暦

    貴重なコメントをありがとうございます!

    キチェ・マヤに伝わる(古代マヤ遺跡の記録とも整合する)ツォルキンのカウント法については、『ジャガーの智恵』(ケネス・ジョンソン著/石原佳代子訳/中央アート出版)に紹介されています。日付の意味等は、こちらも色々混ぜこぜになっていますが、基本、先住民に伝わっている情報に沿ったものだと思われます。先住民からしたらドリームスペルのツォルキンこそが「裏」でしょうね(^^)。

    本来『ドリームスペル』は、多様な見方への扉を開くものだと思いますが、せっかくそういう情報を手にしながら、一様にしか解釈できないロボットみたいな(世界観が固定されている)人が大量生産されていること、つまりドリームスペルの12:60化が激しく進んでいる現状を危惧して、ここ数年、意識的にこのような情報整理を心がけるようになりました。

    暦はもともと文化や生活と共にあるものなので、それぞれの文化背景も知りながら使うことで、初めて活きた暦になるのではないかと思っています。麿さんの成されている多面的な切り口からの世界観の検証は、それ自体が自由度を高める(視野を広める)遊びという意味で、ドリームスペルのプレイそのもののようにも思えます。

    暦と世界観の秘密の探求は奥が深そうで面白そうですね!
    コメントに感謝いたします。

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