ポプ月から始まる「マヤ暦新年」

2016年03月31日 19:58

■太陽の月25日(G3/31)KIN102 白いスペクトルの風(by D)

今日は、『ドリームスペル』日本語版(第1刷)が伊勢の内宮に奉納された日からぴったり12年。内宮神楽殿でホゼと神職の方からのミニレクチャーの後、お神楽と共に奉納した事が思い出される。あの日はKIN142(12・風)だったから、12年経つと銀河の音が「1」戻るという事になる。

前後の経緯は『シンクロニック・ジャーニー』に記してあるが、『13の月の暦』情報の源である『ドリームスペル 時間船地球2013の旅』を、第62回式年遷宮が行われた2013年の9年前に当たる2004年に、ホゼと共に伊勢内宮に奉納出来た事は、多次元的に重要な意義があったと感じている。

という事は、そろそろ「マヤ暦新年」でもあるはず・・・と思って改めて確認をしてみると、前々から気になっていた疑問が浮上して来て、朝から他の作業そっちのけで資料を引っくり返す事になってしまった。おかげで、明確になった事があったので、自分の学習メモとして記録しておきたいと思う。

尚、これからその「新年(元旦)」を検討する「マヤ暦」は、メソアメリカに栄えた古代文明(マヤ、アステカなど)で使われていた365日暦(ハアブ)のことであり、昨今、日本で占い系情報として蔓延している「偽マヤ暦」とは異なることを、予め記しておく。

ここで言う「偽マヤ暦」とは、『13の月の暦(ドリームスペル)』という「新しく提唱された暦」の情報を丸パクリしつつ、その主旨とは全く異なる扱い方(占い鑑定や資格認定商法絡み)で拡散されているものを指す。それらは「マヤ暦」でもなければ「13の月の暦」でもないという意味で、《まがいもの》なのだ。

余程”オイシイ商売”と見えて、資格を与える側の団体(個人)が増殖し、もはや誰が何をやっているのかも分からない状況にあるが、「類似、反対、神秘、ガイド」「銀河の音」「ウェイブスペル」など『13の月の暦(ドリームスペル)』に特有の用語や概念を使いつつ「マヤ暦」と言っていたら、まず”偽物確定”である。

今や出版社も「儲けになるなら何でもアリ」の様相を呈しているので、観る目を持たない人は、偽物に出会う確率の方が高いかもしれない。ハリボテ、パチもの、イミテーション大好き!という人もいるので、そういうのに走る人を止めるつもりは無いが、ウソまみれの道具で見た「相性の良い人」とか「あなたの運命」が信頼に足るのかどうかは、よく考えた方が良いだろう。
ハアブ ★メキシコで入手したお土産のハアブ暦

さて、本題に入ろう。私は長いこと、古代マヤの365日暦(ハアブ)の元旦は「0ポプ」だと思って来た。『マヤのリズム』にもそのように書いているし、例題も示している。しかし、それだとどうも話の辻褄が合わない事が、いくつかあるのがずっと気になっていた。例えば八杉先生の『マヤ興亡』のP231には、以下のような記述がある。

 ”新年は365日暦のポープ月の最初の日に当たるが、その年は、その日に当たる260日暦の日の名前で呼ばれていた。つまり365日で一周する一年の最初の日は、260日暦のどの日に当たるかというと、碑文時代は、アクバル、ラマット、ベン、エツナブであった。それがランダの時代には、一日ずれて、カン、ムルック、イシュ、カワックの日となってしまっており・・・"

一方、マヤ長期暦とも連動するiphoneの無料アプリ「Maya3D Light」他、いくつかの手法で調べると、「0ポプ」の日に入って来るツォルキンの日付のグループは、カバン、イク、マニク、エブとなり、上記の碑文時代、ランダの時代のどちらとも異なるパターンになってしまう。

ただ、『マヤのリズム』に書いたように、現代のキチェ・マヤに伝わっている情報をベースにしたマヤ暦占いの本『ジャガーの智恵』も、このグループ(カバン〜エブ)が元旦になるパターンを採用しているので(ただし古代のものとは40日ズレている)、どれかひとつを”正解”とするのは早急に過ぎるかもしれない。どれもそれなりの背景や経緯があるのだろう。

ただ、今回、私が謎に思っていた「碑文時代は、アクバル、ラマット、ベン、エツナブであった」には、きちんとした理由があった事が分かったので、それを以下に整理してみる。まず、ジェフ・ストレイ著の『古代マヤの暦』P28には、はっきりと以下のように書いてある。

 ”マヤの元日は1ポプである。そして、その日のツォルキンでの日付を年の名前とした。”

 ”最初の日は「着座」の日と呼ばれる。マヤ人は時の周期の交代を事前に予知できるものと捉えていたため、各月の最後の日が次の月の着座の日とされた。”


そして、おそらくストレイのネタ元になったと思われるマイケル・コウ著の『古代マヤ文明』P78にも、以下のように書いてある。

 ”マヤの新年は1ポプに始まる。翌日は2ポプとなる。しかし月の最後が20とはならず、その翌月が「着座する」ことを示す記号がつく。これはマヤ独特の思考によるもので、あらゆる時の流れはそれが始まる前に予知され、また時間が完了した後もいくらか持続するという考えに基づいている。”

なるほど、0ポプではなく、1ポプを元旦とするなら、碑文時代の話はアプリの計算とも辻褄が合う。つまり、コウやストレイの言っている事を整理すると、ポプ月というのは「0ポプ〜19ポプ」ではなく、「1ポプ〜0ウォ」と数えるという事だ。そして最後の特別な5日間に対応するのも「1ワイエブ〜0ポプ」だという事だ。

何とも分かり難い話だが、これが今日の私の「発見」である。手持ちの本にきちんと書いてあったのに「ポプ月というのは、0ポプ〜19ポプの事だろう」という思い込みがあって、見過ごしていたのだ。たったこれだけの事も「思い込みフィルター」があると見えないのだから、この世界の真のあり様を観るのは容易ではない。

では、0ポプを元旦と考えるのは「間違い」なのだろうか?八杉先生の『マヤ文字を解く』P52にある、下記の説明を読むと、必ずしもそうとは言えないようである。

 ”0から19がふつうだが、20日目まで数えられることがある。その日は次の月の0の日、すなわち次の月が支配の座につく日でもある。これまで十二例ほど知られているが、とくにヤシュキン月のときが多い(表1)。”

書かれていることはコウやストレイの本と同じだが、ヤシュキン月の例(表1)を文章で書くと、次のようになる。
・通常ー 19ヤシュキン、0モル、1モル
・トゥン文字使用ー 19ヤシュキン、20ヤシュキン、1モル
最初から後者のように区切られていたら混乱は無いのだが、違う表記法があるという事は、その背後にある感覚にも違うものがあるのかもしれない。

ちなみに、日本に『13の月の暦』を紹介された高橋徹さんが、古代マヤ暦のカウント法について書かれた『マヤン・カレンダー2012』では「0ポプ」が元旦となっているし、青木晴夫氏の『マヤ文明の謎』P128にも、以下のように明確に文章化されている。

 ”マヤのハアブの元日は、「ゼロ・ポップ」である。この日に当たるツォルキン暦の日が「年の担い手」と呼ばれる。”

そして、本書では「年の担い手(イヤー・ベアラー)」として、カン、ムルク、イシ、カワクという、「ランダの時代」と同じグループが紹介されている。青木氏は、カリフォルニア大学で言語学を学ばれた方で、厳密な意味でマヤの専門家と言えるのかは分からないが、シーリーを始めとする米国の著名なマヤ学者に直に学ばれたようなので、そんなに情報に狂いは無いはずだ。そして、ホゼの『マヤン・ファクター テクノロジーを超えた道』のP349にも以下のような記述がある。

 ”ハアブの最初の日は常に0ポプである。例えば、7月26日は常に0ポプとなる。ひとつのウィナルの最初の日は常に0で、最後の日は19である。”

この文の前後に登場する元旦のツォルキンの日付は、やはりカン、ムルク、イシュ、カワクで、「ランダの時代」と同じ。ホゼもマヤ学の専門家とは言えないものの、美術史のPh.Dとしてアカデミズムの世界に身を置いていた人物であり、コウの本も参考文献としてしっかり挙げている位だから、区切り方が色々あるのは分かっていたのではないかと思う。その上で、「0〜19」の方を採用しているのだろう。

ただ、ここで注意しておきたいのは、『マヤン・ファクター』の数え方は、本来1/4年ずつ元旦がズレて行くはずのハアブを、「ランダの時代」のまま(ユリウス暦7/16→グレゴリオ換算7/26)固定して数えている点である。この数え方は『テレクトノン』に継承され、こよみ屋さんのA3カレンダー(裏面)にも「ウィナル・カレンダー」として掲載されているが、碑文に残るハアブとは異なるものであることを、理解しておく必要がある。

もとより、私自身はアカデミズムの人間ではない。しかし、layman(門外漢)だからこそ見えたり、素人発想で自由に考えたりできる側面もある。そして、素人として調べた限りでは、今年の「マヤ暦新年」は、(碑文時代の数え方を仮設的に続ければ)以下のどちらかになる。

・ G4/1、マヤ暦「0ポプ、5カバン」、ドリームスペル「KIN103(12・夜)」 
・ G4/2、マヤ暦「1ポプ、6エツナブ」、ドリームスペル「KIN104(13・種)」

個人的には、日本の新年度ともシンクロする「0ポプ」説、つまり明日を「マヤ暦新年」と意識したいが、現地では半世紀以上も前に「数え方の伝承が途絶えた」とされるハアブなので、好きな方で数えたら良いと思う。ただ、G暦7/26が元旦なのは「マヤ暦」ではなく『13の月の暦(ドリームスペル)』であり、『13の月の暦(ドリームスペル)』は「マヤ暦」そのものではない、ということは、最後にしつこく念押ししておきたい。


(*)マヤ暦、特にツォルキンに関する情報を整理し、シンクロ加速ツールとして活用したい方は「ツォルキン・マトリックス瞑想 in京都(G4/17)」が役立つだろう。

(*)出て来たツォルキンの日付を、ドリームスペル(13の月の暦)の「太陽の紋章」に変換表記しておく。
・アクバル(夜)、ラマット(星)、ベン(空歩く者)、エツナブ(鏡)
・カン(種)、ムルック(月)、イシュ(魔法使い)、カワック(嵐)
・カバン(地球)、イク(風)、マニク(手)、エブ(人)

(*)ランダとは、スペインがユカタン半島を征服した時期のカトリックの司教。つまり「ランダの時代」とは16世紀頃を指す。

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